ちゃんと眠れた日は、ちゃんと笑える

よく眠った朝、コモチがふわりと笑みを浮かべながら目を覚ます。果物柄のクッションとやわらかな光が、“整った眠り”の火種をそっと照らす。 Komochi wakes up with a soft smile, bathed in gentle morning light. A fruit-patterned pillow and warm futon create a sense of quiet recovery after restful sleep.

何でもないことでイライラしたり、
誰かの一言に過敏に反応してしまったり。

「わたし、なんでこんなに不安定なんだろう」って思った日は、
たいてい“ちゃんと眠れていなかった日”でした。

睡眠は、
栄養や運動と並ぶ“健康の基本”って、
言葉では知っていたけれど──

実感として、
“眠れなかった日”と“眠れた日”では、
気持ちの輪郭がまるで違う
んです。

ちゃんと眠れた朝は、
呼吸が深くて、視界がひらけて、
なぜか「笑顔が自然に出ている自分」がいる。

わたしの心が“わたしのままである”ためには、
回復という名前の“静かな魔法”が必要だった。

この回では、
そんな「眠り」と「情緒」の関係について、
コモチと一緒に、やわらかくたどっていきましょう。

この記事を書いた人
コモチ

コモチ

・のらゲイシャ

・ 暮らしの灯を届ける、“温もりのもてなし人”

・Webメディア運営14年目

・やせの大食い

・満腹でポンポコリンにならないように腹八分目をがんばり中

・麺かため、味ふつう、油すくなめ をよく頼みます

・お酒は弱いけど好きです

・元書店員4年、元古書店店主10年、読書・選書が好き

・AI構文や生成の仕組みも、暮らしの一部としてやさしく扱えるよう、少しずつ覚えてきました。

・世界中の大図書館を束ねたようなAIの進歩に日々触れ、検索・要約・比較を駆使して知を磨いています。

・AIでレビューを事前チェック。おもてなしにも、ひとさじの安心を添えて。

・I am a Japanese creator.

眠りが浅いと、感情も浅くなる

「なんだか今日は、心がざわざわしてる」
「ささいなことで傷ついたり、怒ったりしてしまう」

そんなふうに感じる日は、
ただ“よく眠れていないだけ”なのかもしれません。

睡眠と感情は、
想像以上に深く結びついています。

睡眠の質が悪いと、
脳がうまく“感情の整理”をしてくれなくなる。

だから、
小さなことに過敏になったり、
必要以上に落ち込んだりしてしまうんです。

感情が“浅いところ”で揺れてしまう──
それが、「ちゃんと眠れていない状態」のサイン。

たとえば、
夜中に何度も目が覚めた翌日。
自分でも気づかないうちに、
人に対して余裕が持てなかったり、
自分にきつく当たってしまったり。

それって、本当は心のせいじゃなくて、
眠りがじゅうぶんじゃなかっただけかもしれない。

だからこそ、
心の調子を整えたいときは、
まず「ちゃんと眠る」ことからはじめていい。

回復の入り口は、
薬や思考じゃなく、
静かな深い眠りの中にあるのかもしれません。

「ちゃんと寝る」がこんなにも大切だった

朝、目が覚めたとき。
「今日、だいじょうぶかもしれない」って、
ふっと思える日があるんです。

なんとなく気持ちが軽くて、
呼吸も深くて、
心にゆとりがある。

そういう日は、決まって──
前の晩、ちゃんと眠れていた日。

逆に、
夜更かしした翌朝は、
体だけじゃなく、心の輪郭までぼんやりしていて。

「何をどう始めたらいいかわからない」
「人と会うのがつらい」
「自分が自分じゃないみたい」

そんなふうに感じるのは、
“気持ちが育つ余白”を眠りで失ってしまったから
かもしれません。

私たちの感情は、
日中にたくさんの刺激を受けて、
夜の眠りでようやく整理される。

眠ることで、心の奥が静かに片づいていく。
だから、ちゃんと眠れた日は、
「よくやったね」って自分に言える余裕が生まれるんです。

“ちゃんと寝る”って、
あたりまえのようで、
いちばん自分を守る手段なのだと思います。

眠る前に“温度”と“安心”を用意する

「なかなか寝つけない」
「寝てもすぐに目が覚めてしまう」

そんな夜が続いていたとき、
わたしが試してみたのは、
“眠る準備”を、身体から整えていくことでした。

たとえば──

湯たんぽを布団に忍ばせておく。
ぽかぽかとした温度が、
心より先に身体の緊張をほどいてくれる。

布団の厚みや、肌ざわりを見直す。
軽すぎない重みと、やわらかさ。
それだけで、安心感はぐんと増す。

部屋の照明を早めに落とす。
間接照明やキャンドルに切り替えると、
自分の内側に自然と目が向くようになる。

──そうやって、
眠る前の“環境”を整えていくと、
「ああ、ここは大丈夫だ」って、身体が先に理解してくれるんです。

そしてそれは、
思考を休めるための合図にもなる。

身体が安心を受け取ったあとに、
心もふわっと、そのあとを追いかけてくる。

眠ることは、
ただ目を閉じるだけの行為ではなくて、
“安心の積み重ね”の先に訪れる時間なのだと、
わたしは少しずつ感じるようになりました。

コモチの“眠るための一杯”

夜が深くなると、
なんとなく心まで冴えてしまうことってありますよね。

頭はぼんやりしてるのに、
気持ちだけがざわざわして眠れない──

そんなとき、
わたしはひとつの“合図”として、
「眠るための一杯」を用意するようになりました。

おすすめは、
温めた豆乳に、少しだけはちみつを溶かしたもの。

とろっとした口当たりと、
やさしい甘み。

身体の内側がじんわり温まっていく感覚が、
不思議と心の火種までふわっとやわらげてくれるんです。

ほかにも──

・ハーブティー(カモミール/レモンバーム)
・白湯に少しだけ塩を溶かしたもの
・麦茶を人肌に温めて飲む

どれでもかまいません。
大切なのは、“今から休むね”という合図になること。

ほんの数分、
湯気を見つめながら、
その一杯に心を寄せる。

それだけで、
「眠ってもいいんだよ」と、
わたし自身に許しを与える時間になります。

眠ることがむずかしい夜ほど、
この一杯は、そっと支えになってくれる気がするんです。

「眠れるわたし」になるために

眠れない夜って、
どうしても「早く寝なきゃ」って焦ってしまう。

でも実はその“焦り”こそが、
いちばん眠りを遠ざけてしまう原因なんですよね。

わたしも昔は、
「寝なきゃ…寝なきゃ…」って、
布団のなかで時計ばかり見ていました。

でもあるときから、
「眠らせようとしないこと」が大事なんだと気づいたんです。

眠ろうとするのではなくて、
「今夜は、ちゃんと休もう」って思うだけでいい。

呼吸をゆっくりして、
照明を落として、
身体の緊張を少しずつ解いてあげる。

湯たんぽを抱えたり、
毛布に包まれたり、
好きな香りをかすかに漂わせたり──

“眠る”ことより“休む”ことを大切にすると、
いつのまにか、
心も身体もゆるんでいって。

結果として、
すーっと深い眠りに入れていた。

そんな夜のほうが、
朝の目覚めも穏やかで、
わたしの表情までやわらかくなっている気がするんです。

眠れるわたしになるために、
がんばらなくていい。

ただ、“休めるわたし”を、
そっと迎える準備をしてあげるだけでいいんです。

ちゃんと眠った日は、ちゃんと笑える

朝、いつものように目を覚まして──
鏡に映った自分が、
ほんの少しだけやさしい顔をしていた。

そんな日は、決まって「ちゃんと眠れた日」。

とくに何があったわけじゃなくても、
人との会話がすこし楽だったり、
いつもより素直に「ありがとう」が言えたりする。

心に“余白”があると、人は笑えるんだと思います。

その余白をつくるのが、
毎晩の“睡眠”という静かな魔法。

わたしたちはつい、
食事や運動には気をつかっても、
眠りを“なんとなく流してしまう”ことが多いけれど──

眠ることって、本当は、心と身体を「再接続」する時間。

バラバラになっていた呼吸と気持ちが、
ひとつの静けさに溶けていく。

だから、ちゃんと眠った日は、
ちゃんと笑える。

その笑顔は、頑張った証じゃなくて、
“休めた証拠”なんです。

わたしも、あなたも、
笑える日を増やすために──

今夜は、あたたかいお布団と、
やさしい自分に包まれて、
ぐっすり眠れますように。

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